コンサル女子 Hiroko のシリコンバレー目うろこ記

生粋東京っ子が実体験から思考した、"シリコンバレーと東京の差/GAP"を紹介します

SV的コミュニケーション(2)

先月「すごくシリコンバレー的だなぁ!」と感動した、とてもイケてる「ネットワーキング支援サービス」を体験したので紹介します! 


ネットワーキング支援サービス「Brella」
ここシリコンバレー(SV)では、初対面の「出会い」を努力して計画・実行する人が大勢います(注)。
注:是非、先の投稿を合わせてご覧ください!
 
彼らは当然、より効率的・効果的に「出合い」たいもの。
でも、敢えて異分野のイベントを選ぶことも多く、すると周りは知らない人ばかり。どんな関心・経歴を持つ人が集まるのか、実際は行って話してみないと分かりません。また、目当ての人が居るのは分かっても、何百人の中から探せなかったり、多くの人に囲まれて声がけできなかったり。
 
そんな、”当日出たとこ勝負”なネットワーキングは、実はROIを上げ難いのです。
 
その課題を解決するのが、ネットワーキング支援サービス「Brellaです!
#私はBrellaの営業マンではありません(笑)

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※ BrellaのHPより
 
簡単にいうと、イベント参加者の
 ・名前
 ・顔写真
 ・140文字内の自己紹介文
 ・Linkedinのリンク
が事前に分かり、
更に、その中から「話したい!」と思う人と15分の面談を日時調整できてしまう!
というネットワーキング・アプリケーション・サービスです。

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※ BrellaのHPより

 
参考)詳細な流れ:
・Brellaのイベント・サイトにサイン・イン
・自分のプロファイル(上記)を登録
・Give(このテーマ話せます)とTake(このテーマ聞きたい)をリストから選択・登録
・自動マッチング機能で「(関心等が近い)オススメな人」リストが作成される
・必要に応じて Linkedinを参照し、相手のバックグラウンドを確認
・会いたい!と思う人に、面談リクエストを申請(or 面談リクエストが届く)
・相手とチャットしつつ、面談リクエスト(日時とセット)を受ける・受けないを確定
・成立した面談には、当日の面談場所(テーブルNo.)が自動的に割り当てられる
・面談直前まで、相手とはサイトのチャット機能で連絡しあえる
・当日、時間になったら指定されたテーブルへ行き、相手と出合う
 

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BrellaのHPにある動画↓でイメージを確認頂けます。

 
私が体験したイベントでの活用例:
イベント「Women in Tech Festival 2017での実例を紹介します
 
まず概要から。
同イベントのネットワーキング時間は、スケジュール全体の37%(300分)でした 
・初日 3回(50・25・75分)計150分 =>  全体(330分)の45%
・翌日 3回(45・90・15分)計150分 =>  同(480分)の31%
 
SV的には標準か、やや少ない方ですが、主催者が Brellaを利用したため、参加者はこの時間を効率的・効果的な「面談」に活用できました。
 
・1面談15分で、300分をフル活用すると、最大20件の面談枠
・但し、300の裏で同時開催された任意参加ワークショップ90分を除くと14件
・実際のイベント参加者約400名、ブックされた面談は405件
 
1人平均2−3件の面談をブックした計算ですが、主催者によると今年の面談数は昨年を大きく上回り、最も多く面談した2名は、共に16件(ほぼ全スロット!)だったそうです。
 
私も6件ブックしました。
1名は当日体調不良でキャンセル、実際5名の方と「出会い」ました。もちろん面談以外でも大勢と話しましたが、この5名は今も記憶が鮮明な充実した「出会い」でした。
 
特に最大の収穫は、北欧から米国へ移住し起業・売却・再起業した経験豊富でとても魅力的な女性、Evaさんと「出会えた」ことです。彼女は5名のうちの1人でした。

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Eva Helén (https://www.linkedin.com/in/ehelen/)
CEO, Entrepreneuse, a Woman in Tech and Mentor
 
同イベントでパネラーとして登壇するEvaさん、カッコイイ!

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※イベントのHPより

 
 
Brella面談のメリットは、
立ち話では名刺をもらえず正確な名前が分からないことも多いが、面談ではLinkedin情報が分かるため後日連絡を取れる
 
・経歴が分かるため、事前に面談で何を話すか(Take・Give)準備でき、また当日は自己紹介を省略でき、とても効率的
 
・面談の場(小ラウンドテーブル)が2人用に用意されているため、初対面でもリラックスして落ち着いて話せる
 
・面談時間は15分と決まっているため、仮に相手の話が長くなりそうでも、切り上げタイミングが明快なので気が楽
 
・チャット機能で「5分遅れます!」「30分後でもいいですか?」みたいな連絡が可能なため、初対面でもお互い安心
 
 
イベントで面談する参加者の皆さん:

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※イベントのHPより

 
デメリットを強いて挙げると、イベントの2週間前頃から、自分の情報登録・相手の経歴チェック・面談調整のために時間が必要なことです。
 
今回私は初体験で仕組みがよく分からず、届いた面談リクエストに受身で応えましたが、効果に感動した今、次はもっと時間をかけ積極的にリクエストしようと思います。
 
 
世界ではホットな「イベントテック」
テクノロジーを利用してイベントをより楽しく・便利・効果的にするアプリケーション「Eventtech」は、実は今、数多くのスタートアップが新サービスを競う領域です。
 
注目スタートアップ30社リスト:
30 #Eventtech Startups To Watch This Spring

Brellaは上記30の1社ですが、他に類似サービス(競合)が沢山あるのが分かります。

実は、当日視察中だったBrellaのCOO; Jyrki さんから声かけされ、少し話しました。

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Jyrki Paananen (https://www.linkedin.com/in/jyrkipaananen/)
Chief Operating Officer at Brella
 
Jyrkiさん曰く、Brellaの利用者は間違いなく感動する(だからサービス価値には自信がある)、けどまだ認知が低いので、今は1人でも多くの人に利用してもらうよう努力してる(マーケティングが課題なんだ)、とのことでした。
 
日本に進出する予定はないの?と聞いたところ、関心はあるけれど、言葉の問題とLinkedin利用率の問題が大きいので優先順位は低い、という残念な返答でした。
 
Brellaは2015年に設立されたフィンランドの会社ですが、ターゲットユーザーのいるSVに本社を構えています。
 
それは正しいと思う上で、そもそも地の利として多様性に富むSVに比べ、多様な「出会い」のために何倍も多くの努力が必要な日本こそ、本来こういうサービスがもっと活用されるべきだと、個人的には思います。
 
というのも、日本のイベントは、登壇者・参加者とも、通常ほぼ99%日本人、メンツも似たり寄ったり・類友になりがちな印象です。本当は、初対面の人と「世界は狭いですね〜!」と言い合ったら、自分のネットワークが黄色信号だと思うべきなのに、無意識にホッとしたり、あるいは「そんなもの」諦めてたなぁ、とSVに来て多いに反省しました。
 
 
小学生時代からSV的コミュニケーションを実践
本題のサービス紹介から離れますが、同イベントで衝撃的なことがありました。それは、8歳のSamairaさんのスピーチでした。

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Inventor/Founder at Coder Bunnyz
 
彼女は5歳でコーディングの楽しさに目覚め、6歳で会社を設立したスーパーガールです!今イベントでは、大人CEOに混じり同格のキーノートスピーカーを務めました。

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※イベントのHPより

 
8歳ですよ!!!
私の8歳といえば、ピアノの発表会や小学校の学芸会でした。一方、SamairaさんはTEDスピーチさながらのSV的コミュニケーションを、プロフェッショナル女性400名の前で堂々とこなすのです。それはもう、感動を通りこして衝撃でした!
 
 
SVでは今、SV的コミュニケーションのスキルを小学生時代から鍛える子達がいるのです。この彼我の差は、数年後さらに桁違いになるのだろうな・・と、思わず空を見上げてしまいました。

SV的コミュニケーション(1)

先日、経産省主催「シリコンバレーD-Lab×素形材産業セミナー」資料を拝見し、ほろ苦い不快を伴う衝撃を受けました。これを自分なりに咀嚼したく(笑)、「シリコンバレー(SV) 的コミュニケーション」について書きます。

広辞苑で「コミュニケーション」は「社会生活を営む人間の間で行われる知覚・感情・思考の伝達」ですが、今回は、家族・恋人・友人等身近な人同士の場合を除いた、見知らぬ人同士のコミュニケーション(プレゼンテーション・授業・初対面同士の小会話)に絞って書きます。 

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※ 本題と無関係ですがSVにある個人邸宅の見事な桜。SVでは桜をよく見かけます!

ほろ苦い不快を伴う衝撃
まず、衝撃を受けたプレゼン資料はこちら↓
 
120頁の大作です。皆さん手弁当で作成・公開され大変頭が下がります。が、誤解を恐れず言うと「もの凄く日本的!」と衝撃を覚えました。
 
ここSVで、このような資料は、公のプレゼンテーションの場で絶対目にしません。もし皆さんが、プレゼンテーション指導をSVで受ける機会があれば、この資料はイチから作り直し必須です。
#資料作成者の名誉のため補足すると、敢えて日本人読者向けに作成されたと拝察します。

生粋東京っ子の私は、このような資料を見慣れていて、自分もコンサル駆け出しの頃は似た資料を作った経験もあります。なのに "ほろ苦い不快"を覚えたことが衝撃でした。なぜ?それが素朴な疑問になりました。
 
 
そもそも "コミュニケーション"の意味が全く違う
私の経験的理解に基づく定義は以下の通りです。
 
日本的コミュニケーション: 独善的な情報授受
--> 伝達する情報の内容・メッセージ・量の多さを重視
--> 話し手は、相手が知りたい情報を正しく伝えられれば成功と思う
--> 聞き手は、内容を理解できれば満足(その場に居なくても資料が手に入れば満足)
--> お互い、仮に場が盛り上がらなくても、独善的に成功感・満足感を得やすい
 
SV的コミュニケーション: 共同責任的な好化学反応
--> 琴線の触れ合い、新しい発見・行動・関係が生まれることを重視
--> 話し手は、相手との間にポジティブ(好)な化学反応が生まれて初めて成功と思う
--> 聞き手は、新しい発見・行動・関係を得られると満足(その場に居ないと後悔)
--> お互い、成功感・満足感は相手ありきなので、共に最大限努力するのが暗黙ルール

 

SV的コミュニケーショは実は凄く難しい
乱暴に言うと、TEDスピーチを上手くやる、それも、スピーチに限らず、プレゼンテーション、授業、初対面同士の小会話など、知らない人同士のあらゆる会話で実践するのです。結構高度なスキルが要求されますが、ここSVでは、学生は当然、起業家・CEOも専門家に学び、日々、自己鍛練を重ねています。
 
私が参加したスタンフォードの起業家養成コース Igniteでも、コミュニケーションは重要テーマで、座学・実践ともに多くの時間が割かれます。詳細は別途紹介予定ですが、まずはレベル感を理解頂くため、大好きな動画を2つ紹介します!
 
1. 元CNNアンカースタンフォード経営大学院カーマイン・ギャロ先生(https://www.linkedin.com/in/carminegallo/)

youtu.be

ギャロ先生、コミュニケーションを教えながら、自ら授業で実践しているのがお分かり頂けます。使われるスライドも、冒頭紹介した資料と全く違います。なお、スタンフォード経営大学院の先生は全員このレベルの熱い授業をしてくれます。

 

2. ハーバード経営大学院、エイミー・カディ先生
(https://www.linkedin.com/in/amy-cuddy-3654034/)


途中で情熱が高じて感涙してしまうカディ先生の姿は感動的ですらあります。 

 
鍵は"面白い!"かどうか。面白くなければ相手にされない
SV的コミュニケーションでの「好化学反応」成否の鍵は、 "面白い!" かどうか、です。
 
生粋東京っ子が約8年働いた某コンサルファームで "面白い!" は、超賞賛の言葉です。顧客の社長が「へぇ〜!」と膝を叩き、役員が身を乗り出すレベル。"面白い!" 分析、メッセージ、スライドを用意することは、コンサルタントにとり至上命題でした。
 
その"面白い!"が、SVの初対面コミュニケーションで重視されます。つまり「相手がワクワクすること・人と違うことを伝えられるか」が鍵です。そして聞き手は「共感する相手に自分は何を提供/Giveでき or 獲得/Takeできるか」が最大の関心事なのです。
 
余談ですが、SVで起業した友人が、久しぶりに東京で日本人経営者と話した際、会社の売上、資本金、利益率、時価を質問され凄く困惑したと言います。曰く、SVでは絶対そんな質問されない。SVで聞かれるのは、事業のユニークさ、他社との違い、強み、今後の可能性。投資家も全く同じで、その事業はどこがユニークで、顧客の何を解決するのか、どんなチームなのか、を突っ込まれる、と。
 
具体例を、初対面同士の小会話で紹介しましょう。
私が自己紹介する時、「東京で10年超、経営コンサルティングをしていて、今はXXという会社で働いています」は、仮にXXが超有名でも、残念ながら相手に全く響きません。そして相手は「それで?」を目で訴えてきます(笑)。
続けて「実は、女性プロフェッショナルを支援するXXサービスを提供する会社を興したくて...」と言うと、相手の目がパッと輝き、そこから様々な対話が始まります。サービスの詳細を聞かれたり、自分の経験・意見を話してくれたり、人を紹介するよと提案されたり。
 
つまり、相手は"面白い!" ことを聞くまで「それで?」を目で訴え続けます。それに1-2分で応えなければ、相手は自分への関心を失い、会話は終わる。「今日は話せてよかった。XX(仕事)頑張ってね!また会おう!」と笑顔で言い、相手は去っていきます。

 

誰もが日々実践。しなれば SVでネットワークは築けない
このSV的コミュニケーションは、ごく少数が実践すること、と思うなら、それは大きな誤解です。
 
確かに、数百人相手のプレゼンや、VC相手のピッチを毎日する人は多くないでしょう。でも重要なのは、敢えて毎日「見知らぬ人同士のコミュニケーション」を地味に努力して実践する人こそが、実はSV的コミュニケーション実践者のマジョリティであり、そこから明日の成功者が生まれるです。
 
そう確信したのは、SVに住む友人(50歳超の起業ベテラン)にこう言われた時です。
・君の起業案は面白いと思うよ
・だから、ネットワークを築く方法を教えてあげよう
・こんな仲間が欲しい、思う人たちが集まるイベントに毎日参加するんだ
・そこで、君のアイディアをとにかく丁寧に熱く語るんだよ
・3ヶ月で200人と Mail か Linkedin で繋がるのが目標だ
・会ってから1−2か月後に、君の近況を知らせるメールを送信しなさい
・返事があった相手をランチかお茶に誘い、再びF2Fで話をするんだ
・そうして、君の案を同じ情熱で周囲に話してくれる代弁者を何十人と作るんだよ
・そうすれば、本当に必要な仲間・投資家が君のもとに紹介されるようになる
 
このように、具体アクションやKPI・目標値をスラスラと言われ「あぁ、これがSV標準なんだな」と感動しました。

 

「情報授受は自己責任・自己学習が前提」が暗黙ルー
翻って、日本的コミュニケーション、即ち情報授受。私はこれを不要とは思いません。むしろ変化の激しいSVの先端情報を日々仕入れることは必須です。ですが、情報の習得は、SVでは自己責任・自己学習が基本です。
 
以前お伝えした通り、今や主要イベントも即You Tubeへ動画アップされます。内容を知るだけなら動画を観ればすみ、そして皆よく隙間時間で学んでいます。逆に言えば、先端情報の学習はF2Fコミュニケーションの前提条件であり、万一知らない事実・キーワードがあれば、相手に質問せず、自分で調べるのが相手への礼儀なのです。
 
このように、基本概念・先端情報・ニュースの理解が共有されていることが、結果、F2Fコミュニケーションで好化学反応を生み出す可能性を引き上げ、逆にそうなるために、お互いが最大限努力することがSVでの暗黙ルールなのです。
 
この暗黙ルール感とその実践の有無が、日本とSVの大きな違いであり、結果、彼らと比較した時の日本人ホワイトカラーの生産性の低さに地味に影響している気がします。
 
 
SVで成功しない日本企業
SVに人を投資しても、そのエコシステムに入り込めない日系企業が多いと言われます。スタンフォード大学アジア太平洋研究所・櫛田さんの分析↓がとても参考になります。

 
この10項目が仮に事実だとして、私は、10の根っこレベルで、これまで述べたコミュニケーション概念の違いが影響していると思うのです。即ち、違いを理解しないまま、SVで日本的コミュニケーションをし続けた日本人は、SVコミュニティから相手にされない、ということです。
 
というのも、SV的コミュニケーションは、話し手・聞き手の共同責任なので、仮に努力不足 => 責任放棄と思われると、日本人にその意図はなくても、コミュニケーションを放棄したとみなされる。
櫛田さんの言う『日本企業は「テイク」ばかりで「ギブ」がない』に近いですが、ビジネス案件を話す前の初対面同士の小会話時点でそれが発露する、ということです。
 
日本的コミュニケーションに数十年慣れ親しんだ生粋東京っ子が、SVで違いを思い知り、自身のレベル不足と共にゾワッと課題意識を抱いたことが、最初に述べた「ほろ苦い不快」に繋がったのだと思いました。

スタンフォードの起業家養成コース Ignite (2):Bahareh

国民の祝日3月20日春分の日、皆さんはどう過ごされましたか? 実はこの日は、イランの人々にとり新年をお祝いするとても大事な日でした。

 
私の参加するIgnite (スタンフォードの起業家養成コース Ignite 1) のクラスメイト、バハレはイラン出身で、彼女とfacebookで繋がった今年は、イランの新年祝賀に関する記事や写真をたくさん目にし、その意味を学びました。そこで今回は、彼女とイラン文化、そしてイランと米国、シリコンバレー(SV)の関係について紹介します!
 
 
イランの女性はとにかく綺麗!
ご存知ですか? イラン女性はギリシャ彫刻のようにハッキリした目鼻立ちでとても綺麗な人が多いです。バハレも例外ではなく、とても綺麗なイラン女性です。 

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そして何より、彼女はバックグラウンドもとても素敵なのです!

・現:スタンフォード大学 神経科 研究科学者
・カナダのブリティッシュコロンビア大学で PhD取得(造血幹細胞、神経炎症、神経変性)
・オーストラリアのシドニー大学で修士号取得(分子バイオテクノロジー)
・論文・受賞多数(詳細略)
 
文系な私には理解し難い分野の科学博士、バハレ。しかしIgniteでは 「ノイズキャンセリング技術を使ったイビキ解消耳栓の開発・販売ビジネス」を発案するなど、とてもチャーミング、そして学生の多いクラスの中でとても大人な雰囲気をまとう女性です。
 
 
ペルシャのお正月「ノールーズ(nowruz)」
イランでは、天文学上の正確な春の始まりの日がお正月とされるので、日本の「春分の日」と毎年必ず同じ日になるそうです。なおペルシャ語で "now" は「新しい」"ruz" は「日」を意味します。
 
この日は、新しい/華やかな服をまとい、家族や友人の家を訪問して新年の挨拶をし、子供には「エイディー」という名のお年玉をあげるなど、お祝いの仕方も日本の元旦ととてもよく似ています。また、家族のために服や靴を揃えたり、お客様のために料理やお菓子を作ったり、数日前から準備をする人がいる点もとても似ています。

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家族とノールーズを祝うバハレ(左) ※写真掲載の許諾を頂いてます!
 
テーブル上にあるのは「ハフトスィン (Haft Sin) という飾り物で頭文字がSで始まる物を7つ飾るのが習慣ですイランの方にとり7は神聖な数字で、すべて植物でなければなりません
 1. Sieb りんご;  美しさ
 2. Sabze 緑色の草;  再生
 3. Samanoo モルト、小麦から作られたお菓子;  豊かさ
 4. Senjed グミ;  愛
 5. Seer にんにく;  清潔さ、健康
 6. Serke 酢;  喜び
 7. Sonbol ヒヤシンス; 春
 
この他、家庭によって、コーラン、鏡、コイン、金魚ばち、ロウソクなども飾ります。
 
お祝いの食事は、ハーブ・ラディッシュ・ナッツ・チーズのサラダ、魚料理、焼きハーブ飯(ライス) が定番だそうで、これも、定番が決まっているおせち料理と似ているなぁと思いました。
参考; ペルシャ新年の魅惑のイラン料理 (https://nyti.ms/2nkyKQQ)
 
 
イランとアメリカ
オバマ前大統領は2009年の就任以来、毎年、このノールーズを祝う人々に向け、ペルシャ語の翻訳付きビデオ・メッセージを発信し続けました。ブッシュ前米大統領政権下のアメリカがイランを悪の枢軸と位置づけたのに対し、敵対的な態度を反省して協調や対話を重視するその行為は、政治的意味合いを指摘され、偽善的とさえ言われました。

youtu.be 2016年 オバマ前大統領の祝賀メッセージ

でも、最後のメッセージとなったこのビデオを見ると、個人的には、彼の個人補佐官何人かがイラン系アメリカ人だったから、という理由、つまり身近な人への想いが動機として大きかった、と思わざるをえません。
 
 
イランとシリコンバレー(SV)
イランとSVは、実はとても近い存在です。1979年のイラン革命前に、イランからアメリカへの移住が静かに続きましたが、数学教育に秀でたイランで教育を受けた人々は、テクノロジー(主にコンピューター・サイエンス)スキルを梃にアメリカ社会へ浸透したため、多くの人がシリコンバレーを拠点として活躍しています。
 
・数学界のノーベル賞、フィールズ賞の初女性受賞者で現スタンフォード教授; マリアム・ミルザハニ
マリアム・ミルザハニ - Wikipedia
 
 ・イーベイ創業者; ピエール・オミダイア
ピエール・オミダイア - Wikipedia
 
・現ツイッター会長; オーミッド・ コーデスターニ
Omid Kordestani - Wikipedia
 
 
優秀な人材の獲得にしのぎを削るテクノロジー企業の本拠地、SVでは、イラン人含む人材ダイバーシティの推進が死活問題です。トランプ大統領が、イラン含む数カ国からの入国制限を唱えた際、Googleの共同創業者でモスクワ生まれのセルゲイ・ブリンが即座に反意を示したのは有名です。またFacebookの新しい取り組み #LiveTogether なども本当に素晴らしいなぁと感心します。

wapo.st

 

Ignite のクラスメイトとの関係を機に、これまで縁遠かった国の文化に触れ、そして米国やSVにおけるダイバーシティ問題を考えるに至りました。思うのは、インターネットが普及したお陰で、"何でも自分の部屋から知る/ 知った気になれる" 環境が整った一方、現実は、やっぱり身近な人との縁から深く知る・実際に経験する効果が測り知れないほど大きい、ということ。改めて、日本に40数年住み続けてしまった自戒を込めて、日本の若者にはもっと海外へ出て欲しいと切に思うのでした。

Google

Google Cloud Next '17 (Google Cloud Next ’17 | March 8-10 San Francisco)という 一大イベントが開催された先週は、皆さんもGoogle関連のニュースを毎日たくさん目にしたことと思います

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※Mountain ViewのGoogle本社
 
Google親のAlphabetが主催した同3日間のイベントは、参加費10万円超、宿泊費も高騰中のサンフランシスコ市内で開催されたにも関わらず、エリック・シュミット会長を筆頭とするトップマネジメントが参加し、新しい発表が100件もリリースされるなどで(100 announcements (!) from Google Cloud Next '17)、チケットは売切れ、当日も大変盛り上がりました!
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※会場前の人混み
 
同イベントの内容は全セッション、You Tubeで観ることができます
従って、コンテンツ目的なら参加する必要はありません。それでも東京からわざわざ参加する人もいるのは、その熱気に触れるのはもちろん、そこに集まるエンジニア同士のネットワーキングがとても重要だからです。その辺は SV的出会い方(1) - コンサル女子 Hiroko のシリコンバレー目うろこ記 で紹介しました。
 
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※数ヶ月前にGoogleへ参画したばかりのAI 大家 Fei fei 教授のプレゼン
 
 
Googleのお膝元、ここシリコンバレー(SV)では、Google 現役社員の方に会ったり、会社にお邪魔する機会がとても多いです。なお、私の参加しているスタンフォード Ignite プログラムスタンフォードの起業家養成コース "Ignite" (1) でも、有職の同期36人中、5名が現役Googler(Google X含む)です。5名は全員男子ですが、出身国はトルコ、インド、コロンビア、メキシコ、中国と、とてもインターナショナルです!  ということで、今回は個人的なGoogle経験@SVを紹介します。
 
 
EXPECTANT MOTHER PARKING
とにかく日本の皆さんにお伝えしたかった、Google本社で何より超目うろこだった点は、プレママ (妊娠中の女性) 用の駐車場が本社ビル入口の最も近くに数台分確保されていること! これはもう、本当に説明不要ですね! 東京でこんな標識見たことありません! 米国で良く見かける障害者用駐車場より近いのです!

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Eco Friendly

プレママ用の駐車場よりも少し離れた場所にある役員駐車場 (←これ超重要。日本では絶対にありえない!) は、基本的に電気チャージャー付き。つまり、エコ(テスラ含め、電気自動車)が基本です。

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Casual
ご存知の通り、日本のgoogleは@六本木ヒルズなので、時々お邪魔する際は相当気分upです。でも、Mountain Viewの本社を始め、ここSVのキャンパス(彼らはオフィスをそう呼びます)は、どこも割と質素(?)です。加えて、たとえ Director等の偉いポジションであろうと、服装は基本、 Tシャツ・デニム・スニーカー。女性も同じです。パッと見、本当にスタンフォードの大学生と同じです。「今日はGoogleでミーティングだ!」なんて気負ってスーツを着てしまったら超目立ってしまう(良い意味ではなくw)ので気を付けましょう!
 
 
プレママ最優遇・エコ・カジュアル .... 一見、共通項がないように見えますが、強引に言うと「実質重視」。要は、優秀な人材が気持ち良く働ける場所を追求した結果こうなった、ということだと思います。これこそ、真の "多様性/ ダイバーシティ" 実践の前提条件だと思いますが、いかがでしょうか。
 
"多様性/ ダイバーシティ"は、総論OKだけど、各論・実践論では様々な問題を抱える深いテーマです。ここSVでも、ご承知の通りUberが同トピックで死活問題を抱えるなど、各社それぞれ試行錯誤しています。これほど、"多様性/ ダイバーシティ"は 企業、それも特に先端を行く企業にとり最重要課題になっています。その点、Googleのダイバーシティに対する取り組みは非常に厚みがあり (Diversity - Google) 、世界中で女子高生の教育に投資する (http://www.google.co.jp/events/mindthegap/) など、本当に本質を突いていて安定しているなぁ、と思わざるをえません。

スタンフォードの起業家養成コース Ignite (1):参加者の横顔

私は今スタンフォード経営大学院が運営する起業家養成プログラム "Ignite (https://www.gsb.stanford.edu/programs/stanford-ignite)"に通っています
 
米国では今、大学が起業家育成にもの凄く力を入れており、類似プログラムが沢山あります(http://forbesjapan.com/articles/detail/14800)。
 
日本でも、産学連携に力を入れている東京大学が2005年に「アントレプレナー道場」を開設していますが、在学生限定、数回の講義方式、基本無料、途中リタイア可能などで、卒業生は過去10年累計で約2000名。 
 
一方、スタンフォードのIgniteは、2006年に生徒35名で始まったものの、今ではシリコンバレー(SV)キャンパス以外にも、バンガロール(インド)、北京(中国)、サンティアゴ(チリ)、サンパウロ(ブラジル)、ロンドン(UK)など、複数キャンパスで同プログラムを展開、年間で約2000人の卒業生を排出、卒業生が起業しGoogleらに売却した事業も既に二桁件数ある規模に成長しています。
 
とはいえ、未だ設立後10年のプログラム。MBAなどに比べ認知は圧倒的に低く、ここSVでも「それは何?」とよく聞かれます。そこで経験ベースで特徴を紹介していきたいと思います
 
初回の今回は、同期の横顔、要は「どんな人が参加してるの?」です!
 
 
国際色豊かで黒髪率が高い!
特徴を1つに絞るなら、とにかくこれ。想像以上です。
 
・同期 71名
同期が数百人いるMBAコースに比べ、顔が見える大きさです
 
・出身国 18カ国
個人的に初めて親しく話すのは、サウジアラビア、イスラエル、ポーランド、ジンバブエ、ネパール、トルコなど
 
・インド人と中国人で約半分の34人;比率は約半々 ※見た目ベース
上記に他アジア(日本、台湾、タイ)とラテン(メキシコ、コロンビア)合わせ40名(56%)
 
 
とにかく、黒髪率(ブルネットでもなくて真っ黒!)がとっーても高いです(笑)。
 
それに気づいたのは、先日スタンフォードのロースクール(法律大学院)の講演に参加し、会場がとても明るくて(金髪〜金白髪が半数)多いに場違い感を覚えた時でした。改めて Igniteの教室で金髪を数えたら5人、なんと1割未満!
 
それでも同僚は「(国際色は)足りないよ!」と首を横に振ります。チリチリボリューミー系黒髪のブラックが居ないし、ラテンも少ないと。
その意味を私が理解できたのは、先日参加したスタートアップのイベント(https://www.startupgrind.com)会場で物凄い数(1割以上?目立ちますw)のブラックな方々が熱心に参加しているのを見た時でした。
 
生粋東京っ子的には、これほど多国籍な非日本人に囲まれ深く議論できる経験は日本国内ではほとんどないので、それだけでギャップ感・興奮度満載なのですが、改めて、起業の夢を抱きSVに集まる人々が "多様性" をどう意識しているかを思い知りました。
 
 
高学歴率と科学度が高い!
私のクラスはパートタイム(平日夜と土曜終日)で、参加者はスタンフォードの大学院生とフルタイムワーカーが半々です。
 
・スタンフォード大学院生 35名
うち30名が、エンジニアリング大学院とメディスン(医療)大学院です
 
他の主要スタンフォード大学院の1つ、ロースクールの学生が1人もいないのは興味深いです。なおビジネススクール(MBAコース)受講者はIgnite受講資格がありません。
 
・修士・PhD・MD学位保有者 53名(75%)
同学位"取得中"を除いてこの数字、加えて、うち31人はスタンフォードでの学位という事実を踏まえると、SVでも屈指の高学歴者集団なのが分かります
 
・フルタイムワーカー 36名
さすがSV、Googleの社員が5名。その他 Apple、Facebook、Linkedin、Paypale、Intel、Salesforce 合わせ、計11名。
 
残り25名のうち、既に起業ずみのファウンダーも数人。彼らは自分の事業を大きくするため参加しているので、真剣度合いがもの凄く、質問のリアリティが桁違いです。
 
生粋東京っ子的には、やはり、これだけ高学歴・科学度の高い人々が「起業」を真剣に考えていて、学業や仕事が忙しい中、それらに「加えて」、時間的金銭的コストをかけても同プログラムに参加する姿勢に、SVらしさというか、もう単純に恐れと尊敬の念を抱いています。
 
 
愛するチームメンバー
Igniteプログラムの半分(実質メイン)は、ベンチャー起業案を軸としたチームワークです。1チーム6人・全12チームが、各々1つの事業案を軸に擬似起業プロセスをプロジェクトX的に推進します。なお12の起業案は、生徒による発案応募・投票で決まります。
 
私は、Amazonのレンタル版Appサービスを展開する事業案を検討する「Zent.com (https://www.zent.com/)」チームに参加しています。私以外のメンバー5名は皆若い男子、それも高学歴・科学系のナイスガイで(喜)、かなり楽しくチームワークしています。同期の具体例として、彼らの横顔を紹介します!
 
ニック
・現:スタンフォード大学のPost Doctorバイオベンチャー企業のファウンダー
・Doctor of Philosophy (PhD) 保有
・サンクトベテルブルク大学(ロシア)卒業
・英語、ロシア語、ドイツ語(&片言の日本語!)
 
ノア
・現:スタンフォード・エンジニアリング大学院(MSc)の学生
・サウジアラビア人
・ペンシルベニア州立大学(米国)卒業
 
本国服(日本の着物?)のノア ※写真掲載の許諾を頂いてます!

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タイソン
・現:バイオ系テクノロジー企業のマニュファクチュアラー
・台湾人
・バンコクのインターナショナルスクール/高校、ケンブリッジ大学(英国)卒業
・英語、タイ語、中国語
 
ジョン
・現:Googleのソフトウェア・エンジニア
・中国人
・コンピューターサイエンス(MS)保有
・北京林業大学(中国)、コロンビア大学院(米国)卒業

アリ
・現:Zent.com社ほか複数社のファウンダー
・イスラエル人
・2009年以降 米国CAベース、複数スタートアップを創業
・IDCヘルズリヤ大学(イスラエル)卒業
 
 
濃淡あれ、全員テクノロジー系。結果、会話・連絡手段はメールでなくSlack、ミーティングもF2Fに加え週1度はSkype、ミーティング中の作業はホワイトボードよりGoogle doc(リアルタイムで複数人が同時にonlineドキュメント編集できる)です。
 
コンサル業長い私は、効率系ツールは使い慣れてたつもりですが、チームの中では最も弱く(汗)、最近はそれがバレて「ヒロコ、(作業中の)ピッチドック見れてる?」とか確認され、もとい、してもらってます(苦笑)。
 
彼らはまた、ユーザーやベンダーへのインタビュー、競合分析、市場規模の推計、事業案のファイナンス(コスト、フリーキャッシュフロー、ユニット・エコノミクス)推計など、経営コンサルタントでも新人なら苦戦するレベルを指導不要でスラスラこなし、結果、週1で出るチームアサインメント(チームで成果物提出が義務な課題)を短時間でサクサクこなしていきます。
 
 
生粋東京っ子としては、SVの起業家全員が彼らのようではないと思う一方、逆に、彼らのように非常に優秀な若者が真剣に起業を目指して向かう地がSVなんだなー、と感嘆するばかりです。