テスラ/自動走行車 in SV
Tesla/ 自動走行車 の普及度が違う!
2016年秋現在、シリコンバレー(SV)では、テスラ/自動走 行車をよく見かけます。1年前に比べ、また先週訪問したLAに比 べても格段に普及している印象です。
SV在住テスラオーナーの友人曰く、チャージン グセンターの混雑度が、1年前はまばらだったのが今は基本満席で 並ばなければならない、そんな所からも、普及が急激なことがうか がえます。
従来の「車」と全く異なるテスラ
乗車してみて、テスラ車は凄くSV的/ Disruptiveだなぁと思います。車はド素人な私ですが、超独断で(笑) その違いに迫ってみます。
1)ソフトウェア
乱暴に言うと、テスラ車の真髄はハードウェアよりソフトウェアで す。"車の形をしたPCに乗る”という感じ。これはもう経験しないと実感を持ちにくいというか、経験すれば目うろこです。
最たる違いは、自動走行(技術詳細は色々紹介済みなので 割愛)。そして、割と知られてませんが縦列駐車も自動でしてくれます。
写真はSVのフリーウェイを自動走行中の運転席。ハンドルに手が置かれてません
インパネの数字「71」はマイル表示(時速113km)です。自 動走行中は前を凝視する必要もないので、スマホをチェックしたり 電話で話す余裕があります。SVからサンフランシス コ市内へ行くにはフリーウェイを40分〜 飛ばすのですが、それを自動走行できると、運転の疲れ方だけでなく、時間効率が全く異な ります。
自動走行以外も相当違います。
・イグニッションキーでエンジン点火する代わりに、乗車時/ドア 開閉時にスイッチを入れてソフトウェアを立ち上げる
・運転中は、PC画面の大きさのタッチパネル式モニターで、地図 ナビゲーション等の専用アプリを利用したり、クラウド経由のスケ ジュールや連絡先や音楽(楽曲)を利用したり、 電話もスピーカーフォン/ ハンズオフで利用できる
・ソフトは夜間に自動アップデイトされる。朝、車に乗ると「ソフ トウェアがアップデイトされました」という表示が時々モニターに 現れる
・スマホ用アプリで、自動ロック、駐車場所検索、離れた場所から の車内エアコン自動オン・オフなどの機能が利用出来る
正に「スマートカー」です!
2)ハードウェア
具体的には、バッテリー・ファーストなエンジニアリングが貫かれ た車です。
まず、バッテリーの質が格段に異なります。既存の電気自動車はフ ルチャージして走れるのが100マイル未満(2016秋時点) な一方、テスラ車は300マイル(約500km)走れます。
それは、テスラ以外の電気自動車メーカーが "Car company" な一方、テスラは "Battery company" で、即ちバッテリー技術が非常に高いことに加え、車全体をバッテ リー中心に設計しているからです。
結果、大きくて重いバッテリが車底という構造から安定性が非常に 高い(転倒しにくい)、車内空間が格段に広い、などの驚く違いが あります
3)アフターサービス
テスラはサービスで収益を得ないというビジネスモデルのため、ア フターサービスは全て無料です(現時点)。
具体的には、
- タイヤの故障以外の不具合はテスラのサービスセンターが対応
- サービスセンターでのアフターサービスは全て無料
- 電気チャージも無料
写真はサービスセンターの「オーナーラウンジ」。電気チャージを待つ間、コーヒー等がいただけます。
SVの普及環境が違う
利用環境としてのSV要因も無視できません
1)ユーザー
新しモノ好き & 金銭的余裕アリなユーザーがSVには多い、に異論はないでしょう 。プリウスやポルシェの所有者がテスラに向かっている印 象です。
CA州はディーラー経由販売の規制がないことも、新しモノ好きへ 直接マーケティングして受注販売するテスラの直販モデルが効果的 な所以に思います(現時点で厳密な直販はテスラのみ)。
加えて、以下の電気自動車促進要因もテスラ購買を刺激しています
・金銭的ベネフィット:電気自動車を購入すると購入価格の約10 %節税(全米適用% + 一部CA州独自%)
・時間的ベネフィット:電気自動車優先レーン(通称:ダイアモン ドレーン、HOV/High Occupancy Viecle レーン)を走れる
2)インフラ
データ検証していない印象ベースで恐縮ですが、やはりテスラの本 拠地SVには、
・スーパーチャージングセンター( 20-30分で 100-150 miles分のバッテリーチャージができる所)
及び
・サービスセンター
が多い、というのは、オーナーにとって安心要因です。
ちなみに充電も簡単。充電器の先端を車に差し込むだけ。写真はスーパーチャージングセンターで「私でも片手で出来た!」。
いかがでしたか。
今回は時限的/時間と共に陳腐化する内容で すが、現時点の観察記録としてご紹介しました。1年後に読み返し てみてどう感じるか、楽しみでもあります。